薩摩川内SDGsチャレンジストーリー(#12 NPOいかす・つなぐ入来空き家再生プロジェクト)

更新日:2023年10月05日

薩摩川内市では、令和3年6月8日に、市長が「薩摩川内市未来創生SDGs・カーボンニュートラル宣言」を実施し、2030年SDGsの達成と2050年カーボンニュートラルの達成に向けて取り組んでいます。また、令和4年5月20日には、国(内閣府)のSDGs未来都市に選定され、今後さらにSDGs及びカーボンニュートラルの達成に向けて、「薩摩川内SDGsチャレンジ」を合言葉に市民総ぐるみで取り組むことを目指しており、持続可能な社会の実現のために、「薩摩川内SDGsチャレンジ」を合言葉として、一人ひとりができることからSDGsの達成に貢献し、市民のみなさんと一緒に薩摩川内市の未来をつくる各種取組を実施しています。

各種取組の1つとして、市内でSDGsに関連する取組を行っている市民の方をインタビューした「SDGsチャレンジストーリー」を動画及びWebコラムにて公表しています。今回は、NPOいかす・つなぐ入来空き家再生プロジェクトをインタビューしました。

本記事は薩摩川内市SDGsチャレンジInstagramにも掲載しています。HPには掲載していない写真や動画も上がっていますので、ぜひご確認ください。

NPOいかす・つなぐ 入来空き家再生プロジェクト

今回は、空き家をリフォームし、入来の街並みを守り、住み続けられるまちづくりを行っている「NPOいかす・つなぐ入来空き家再生プロジェクト」をインタビューしました。

【関連ゴール】11 住み続けられるまちづくりを

11 住み続けられるまちづくりを

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活動のきっかけ

薩摩川内市入来町。玉石垣の美しい町並みが今も残る入来麓(いりきふもと)は、薩摩の武士が生きた町として日本遺産に登録されている麓のひとつです。

この町並みを守り、次世代につなげていこうと活動しているのが、「NPOいかす・つなぐ 入来空き家再生プロジェクト」です。中心メンバーのひとりが、関東から移住してきた中川功さん。農業と飲食業を営みながら、地域のみなさんと交流を深めてきました。切り盛りしてきたカフェはコロナ禍もあり、惜しまれつつ閉店。次なる目標が、町にある空き家をリフォームして活用することでした。

中心メンバーの中川功さん

入来麓伝建地区保存会の長坂正雄さんと談笑する中川さん。地域の歴史や住民のことをよく知る長坂さんは、中川さんにとっても心強いパートナーです。

入来麓伝建地区保存会長の長坂さんと中川さん

770年の歴史を誇った「入来麓」。自分たちで米や野菜、茶を作り、自給自足をしながら、心地よいコミュニティを築いてきた精神は、今もこの地に息づいています。

再生した住宅

メンバーの中川功さんを中心に、空き家となっていた築100年以上の民家をいろんな人の手を借りながら、リフォームしました。美しい欄間やふすまは、今の時代となっては手に入らないような手の込んだもの。昭和に増築した名残りも巧みに活かして、レトロモダンな雰囲気に仕上げました。

笑顔の中川さん

中川さん「入来町に来てもらおうと思っても、宿泊施設が少ないのがネックでした。きれいにリフォームしたことで、借り手がつきました。勉強会や合宿などに利用して頂いています」

活動を通して

メンバーの中川功さんを中心に、空き家となっていた築100年以上の民家をいろんな人の手を借りながら、リフォームしました。レトロモダンな仕上がりは入来麓の町並みとも調和しています。住宅の裏手にある古い神社は、この地の伝統と誇りを物語っているようでした。

神社の前で笑顔の中川さん

時代を超えて、自律したコミュニティの精神を受け継ぐ

「入来院家を中心とした団結力ってすごかったと思うんですね。そのコミュニティが心地が良かったから、長く続いたんだと思います。戦争が強かったから続いたわけじゃない。殿様がひとりで儲けるのではなく、みんなで分かちあって生きていこうよ、というのがあったからだと思います。」

中川さんの思う、持続可能な社会とは

「自分の家の庭で野菜を作れる。みんなで畑や田んぼをやり、基本的な食糧はまかなう。できれば電気も自分たちでまかなう。そうやって、いざとなれば自活できるし、自分たちの自由な時間をいっぱい作れて、みんなで楽しく生きる。そういう自給自足の生活を楽しむこと、楽しさをクリエイトすることでしょうか。自分たちが社会にいいことやっている、となれば、続いていくものだと思います。」

入来麓の観光スポット

入来麓を見渡す清色城跡には、入来小学校があります。階段を登って、正面の山の端に目をやれば、〇〇〇に見えてくるかも?

入来麓の観光の中心、旧増田家住宅。国の重要有形文化財に指定されています。管理人の本田さんにご案内頂きました。

竹や、かやなど、身近に手に入る自然素材を上手に活用し、住まいを快適、清潔に保ってきた工夫が随所にうかがえます。

庭の緑を借景にして、なんとも涼しげな畳の間。掃き清められた庭を歩けば、心も整います。

観光と住民の暮らしが共存する入来麓。これからの持続可能な社会のヒントを、いにしえの町に求めてみるのもいいかもしれません。

薩摩川内SDGsチャレンジInstagramでは入来麓の見どころを動画でご紹介しています。ぜひご確認ください!

(取材:2023年7月)

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