薩摩川内チャレンジストーリー(#31 藤川天神)

更新日:2025年02月05日

本市では、令和3年6月8日に、市長が「薩摩川内市未来創生SDGs・カーボンニュートラル宣言」を実施し、2030年SDGsの達成と2050年カーボンニュートラルの達成に向けて取り組んでいます。また、令和4年5月20日には、国(内閣府)のSDGs未来都市に選定され、今後さらにSDGs及びカーボンニュートラルの達成に向けて、「薩摩川内SDGsチャレンジ」を合言葉に市民総ぐるみで取り組むことを目指しており、持続可能な社会の実現のために、「薩摩川内SDGsチャレンジ」を合言葉として、一人ひとりができることからSDGsの達成に貢献し、市民のみなさんと一緒に本市の未来をつくる各種取組を実施しています。
各種取組の1つとして、市内でSDGsに関連する取り組みを行っている市民の方をインタビューした「SDGsチャレンジストーリー」を動画及びWebコラムにて公表しています。今回は、藤川天神の取り組みについて紹介します。

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SDGs達成ゴール11
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権禰宜 川添珠実さん

川添珠実さん

藤川天神の名で親しまれる薩摩川内市東郷の菅原神社。学問の神様・菅原道真公ゆかりの神社として、国指定の天然記念物・臥龍梅も名高く、昔も今も多くの参拝客が訪れます。境内には、藤川出身の西郷さんの愛犬「ツン」の銅像もあります。

地域のシンボルともいえる藤川天神。新たな風を取り入れ、盛り上げていこうと頑張っているのが、藤川天神権禰宜(ごんねぎ)の川添珠実さんです。「若い世代を神社に呼びたい」との思いで始めた藤川天神の公式インスタグラムが大好評!

「想像以上に多くの方に見ていただいて。特に、梅の時期には開花状況をお知らせすることで、訪れる皆さまのお役に立てたかと思います」と、うれしそうな珠実さん。

御朱印帳も臥龍梅をモチーフにオリジナルデザインに一新。そこに華を添えるのが、臥龍梅や愛犬ツンをかたどった、水引のバンドです。「インスタグラムを始めたことで、いろんな方からお声をかけていただくことも増えました。御朱印帳用のバンドも、そのご縁でできたんです」。

水引作家 松野百合香さん

藤川天神の臥龍梅や愛犬ツンをかたどったオリジナルの水引バンド。薩摩川内市の水引作家、松野百合香さんの手によるものです。

水引とは、ご祝儀袋などの水引飾りとしてご存知の方も多いでしょう。和紙をこよりにしたもので、絹糸やラメを巻いた豪華なものもあります。藤川天神の御朱印帳用に開発したバンドは、伝統的な水引飾りである「うめ結び」をいかしたもの。松野さんの着想が光ります。

「水引の資格も取り、結び飾りやアクセサリーを創作するなかで、ずっと“川内らしいものを作りたいな”という思いがありました。最初は、さつま町の水引作家さんと一緒に、藤川天神のお守りとして提供できないかと相談していましたが、権禰宜の珠実さんとお話をしているうちに、新しい御朱印帳に合わせて、水引飾りのついたバンドにしてみてはどうだろう?と、アイデアが湧いて」。

さらに、その色にもこだわりが。「臥龍梅で染めました。梅の時期が終わり、剪定で出た枝を煮出して、染料を取って。今年が初めてでしたが、天然のものなので毎年色も違ってくるんじゃないかな」と、ほほ笑む松野さん。小さな水引飾りに、さまざまな“結び”が宿ります。

臥龍梅
水引作家松野百合香さん

藤川天神 川添芳久さん、珠実さん

川添芳久さん

歴史と伝統を誇り、親しまれてきた藤川天神も、時代の変化と無縁ではありません。近年では、増えた鹿による臥龍梅への被害もありました。宮司の川添芳久さん、地域の皆さんが協力して対策を取り、国指定天然記念物である臥龍梅の美しい景観が守られています。

川添珠実さんとタオちゃん

芳久さんの次女である珠実さんが、権禰宜になって6年。「鹿児島県にいる女性神職は60名ほど。この世界では女性は少数派です」。まだまだ勉強の身と、本人は謙遜されますが、珠実さんの新たな視点で、さまざまなアイデアを形にしてきました。

「東郷未来会議」に加わり、さらに地域の人と一緒になって活動していこうとする珠実さん。初の取り組みとして、令和6年11月3日には藤川天神で「東郷ハロウィンまいり」というお祭りが開催されました。

「新しい取り組みも、地域の皆さん、氏子さんの理解を得ながら、ですね。伝統を生かしつつ、残されたものを次につなげたい」と語る珠実さん。愛犬タオちゃんと共に、藤川天神と地域の未来を結んでいきます。

(取材:2024年9月)

インスタグラム

藤川天神

水引作家 日本の美を身に纏う

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