薩摩川内チャレンジストーリー(#40 chill out食堂)

更新日:2025年02月26日

本市では、令和3年6月8日に、市長が「薩摩川内市未来創生SDGs・カーボンニュートラル宣言」を実施し、2030年SDGsの達成と2050年カーボンニュートラルの達成に向けて取り組んでいます。

また、令和4年5月20日には、国(内閣府)のSDGs未来都市に選定され、今後さらにSDGs及びカーボンニュートラルの達成に向けて、「薩摩川内SDGsチャレンジ」を合言葉に市民総ぐるみで取り組むことを目指し、持続可能な社会の実現のために、一人ひとりができることからSDGsの達成に貢献し、市民のみなさんと一緒に本市の未来を創る各種取り組みを実施しています。

各種取り組みの1つとして、市内でSDGsに関連する取り組みを行っている市民の方をインタビューした「薩摩川内SDGsチャレンジストーリー」を動画及びWebコラムにて公表しています。

【関連ゴール】11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任つかう責任 15 陸の豊かさも守ろう

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薪窯で焼くピザ

チルアウト食堂の瀬戸山さん

西向田町。国道3号沿いのアーケードに立つchill out 食堂。激動のコロナ禍を乗り越え、9年目を迎えます。

店を切り盛りするのは、本市出身、オーナーシェフの瀬戸山覚さん。鹿児島市の飲食業界で経験を積み、地元の食材を生かした料理を音楽とともに楽しめるお店を、とオープンしました。

厨房に立つ瀬戸山さん

「季節のおいしいものを、シンプルに提供したい」というのが、瀬戸山シェフの思い。目指すは「和食のようなイタリアン」です。毎日食べても飽きない、滋味深いひと皿を提供しています。

そんなメニューの中心にあるのが、薪窯で焼きあげるピザです。厨房にどっしりと構えるピザ窯に薪をくべる瀬戸山シェフ。実は、この薪にも薩摩川内ならではの秘密があるんです!

樫樽をアップサイクル

薪窯で焼き上げた熱々のピザ

お店のシグニチャーメニューは、薪窯で焼き上げる熱々のピザ。イタリアと日本の小麦粉を合わせ、時間をかけて仕込んだピザ生地にトマトソース、具材をのせて、さっと焼き上げたピザは、熱々をほおばると、フレッシュなトマトとオリーブオイル、トロトロにとけたチーズ、それを支えるもっちりとした生地の旨み…一枚ペロッといただけてしまいます。

オガタマ酒造のタルをアップサイクルした薪

ピザに命を吹き込む薪の火。お店では、一部に本市の酒蔵「オガタマ酒造」で使用されていた樫の木の樽を再利用した薪を使っています。「オガタマ酒造」の「鉄馬」は、芋焼酎ながら樫樽で熟成させることで、まるでウイスキーのようなフレーバーをもつ銘酒。その薫りの余韻を余すところなく、ピザ窯にも移し込んでいるのです。

「希少な薪。大切に使わせていただいています」と語る瀬戸山さん。シェフと「オガタマ酒造」のつながりから生まれた、再利用を超えるアップサイクル。薩摩川内ならではのSDGsコラボといえましょう。

瀬戸山シェフの想い

お客さんと会話する瀬戸山シェフ

開業以降、ファンを増やしながら順調に営業してきましたが、コロナ禍に直面し立ち止まらざるを得ない日々も。状況に対応するため、営業形態やメニューの工夫も重ねながら、乗り越えてきました。そんな瀬戸山シェフの思う、持続可能な社会とは。

店内の様子

「ゆっくり進むこと、ですかね。急がずに、ゆっくり進む。何十年と続いていくものですから。いろいろな変化はありますが、一貫性のある店づくりを心がけています。料理もですが、内装、音楽、店の持つ空気感。すべて自分の息がかかったものになっているな、という手ごたえはあります」。

「持続するために…選択の連続でした。手放したものもあります。次に進めるかどうか、という時には執着しないことも大事かな、と。今後は自分も土に触れながら、薩摩川内市、北薩で生産者と料理人とのネットワークをつくれたら、と思います。生産者と消費者をつなげる場として、存在できたら」と話す瀬戸山シェフ。静かに展望を抱きつつ、今日も厨房に立ちます。

(取材:令和6年9月)

chill out食堂

本記事は薩摩川内SDGsチャレンジインスタグラムにも掲載しています。ホームページには掲載していない写真や動画も上がっていますので、ぜひご確認ください。

この記事に関するお問い合わせ先

未来政策部 企画政策課 SDGs・開発グループ
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