広報薩摩川内6月通常版 キジカケル突撃レポート~「北薩3消防本部指令センター」に潜入編~

令和7年4月1日から、本市、さつま町、阿久根市、長島町からの119番通報を一括受信する、北薩3消防本部指令センターを市消防局内に新設し、運用を開始しました。
今回は、1本の電話で命をつなぐ最前線の指令センターに潜入し、普段は見ることができない消防通信指令業務について紹介します。
消防業務の中核を担う

消防通信指令業務は、119番通報に応答し、火災や救急などの各種災害の受け付けを行い、災害内容に応じて消防隊や救急隊に出場指令や情報伝達を行うもので、消防業務の中核を担います。
共同運用の背景
これまでは、市町村の消防本部がそれぞれ通信指令業務に必要な設備や施設で運用してきました。
近年は災害が複雑、多様化するで、高度かつ迅速な災害対応が求められています。
大規模災害にも対応

大規模災害時には近隣の市町村などと連携した広域的な対応が必要となります。
北薩地域の(注意)消防本部が、消防車両や救急車両の出場状況、災害発生状況などの情報を一括で管理するようになりました。そのため、1つの消防本部では対応が困難となる大規模災害発生時に、北薩3消防本部で迅速な応援体制をとることができます。
(注意) 薩摩川内市消防局、さつま町消防本部、阿久根地区消防組合
通報から出場まで

- 通報受付
- 災害種別・地点特定
- 出場隊編成
- 出場指令
- 出場
火事・救急は119番!

1.父親が腕を負傷。救急車を要請。火事ですか?救急ですか?「救急です住所は薩摩川内市神田町3番地です」
2.出場。「誰がどうされましたか?今救急車を向かわせていますので、安心してください」
3.救急車が到着したら、傷病者の状況を報告しましょう。救急隊に情報共有し、傷病者を無事搬送できた。
今回は救急の場合を紹介しましたが、火事の場合は、住所、何が燃えているか、けが人や逃げ遅れている人がいないかなどを聞きます。
火事、救急どちらの場合でも、必ず安全な場所から通報してください。

北薩3消防本部指令センターの運用が開始したことに伴い、2市2町の地域から通報を受けるため、まずは市町名を伝えてください。
また、外国人の方が安心して通報ができるよう、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の5カ国語に対応しているんだって!
多彩な通報手段
電話での通報だけではなく、常に最新の情報を共有し、迅速かつ正確な現場活動を支えるシステムがあります。
映像通報装置

スマートフォンからの119番通報時に、現場の状況を音声だけでなく映像も活用して通報が行えるシステムです。
災害現場の状況を早期に把握し、傷病者への適切な処置を指導することができます。
電話の通報を聞き取り、必要に応じて指令センターから映像通報の連絡先をお知らせします。通報に掛かる料金は通報者負担となりますので、ご了承ください。

これは心肺蘇生法のガイド動画(乳児、小児、成人用がある)が指令台から送信されたもので、この他にも、異物除去や止血、やけどなどの応急手当ガイドがあるよ
聴覚障害や音声・言語機能障害で音声通報が困難な方のために、次のような通報手段があります。
Net119受信装置

聴覚障害や音声・言語機能障害で音声通報が困難な方のために、「Net119緊急通報システム」を利用して、スマートフォンから通報できます。これは、位置情報から通報場所の特定も可能です。使用には事前に消防局への申請が必要となりますので、ご注意ください。
消防局から皆さんへ
近年、とても便利になっているスマートフォン。スマートフォンなどには、機器が激しい衝撃を受けたとき、自動的に119番通報をするという機能が搭載されています。
実際に誤発信で消防局にも通報されたこともあります。
その際、発信があった携帯番号に安否確認のため、折り返しの電話をしますので、応答できる場合は必ず応答してください。
本当に命の危機が迫っている人のもとに、消防車や救急車を出場させるため、協力をお願いします。
心肺蘇生法とAED

心肺停止状態の傷病者を発見した場合、救急車の要請だけでなく、胸骨圧迫やAEDを使用した「一次救命処置」が重要です。応急処置方法を消防局ホームページに掲載していますので、ぜひご覧ください。
定例普通救命講習のご案内
消防局では、心肺蘇生法やAEDの使い方を学ぶことができる講習会を開催しています。大切な命を救うため、参加してみませんか。
応急手当WEB講習による事前学習が必要となりますので、詳しくは消防局ホームページをご確認ください。
更新日:2025年06月11日