【広報薩摩川内5月通常版】人のとなりに~新規就農者として農業を始めた若き農家の思いに寄り添います~

更新日:2025年05月07日

人のとなりにとは、文字通り、その人の隣にいて、思いに寄り添うことや人柄を表す言葉「人となり」をイメージしたコーナーで、人物や活動の紹介だけでなく、その人の思いにスポットを当てることを目的としています。

小林拓暉さん

日本の農業人口は減少傾向にあり、人手不足が問題となっています。
今回は、2年前に新規就農者として農業を始めた若き農家の思いに寄り添います。

農業に魅力を感じて

「高校生の時に農家である父の手伝いをしたことが今につながっている」と話すのは、2年前に新規就農者として東郷町で農業を始めた小林拓暉さん。新型コロナウイルス感染症により、行動が制限された高校時代、父の仕事である米作りを手伝ったといいます。
「手伝いをすると、農産物の成長具合を直接観察することができたり、周りの方々が喜んでくれるのを見たりして農業に面白さを感じた。また、実家が農家だが、後継者が決まっていなかったので、自分がやってみようと思った」と話します。高校卒業後は農業大学校に進学し、農業の基礎や経営の基本を学んだり、資格を取得したりしたそうです。

納得いく野菜を育てるため

採れたてのネギをもつ小林さん

採れたてのネギをもつ小林さん

小林さんは主にネギ、ゴボウなどの野菜を栽培し、市内の他、県内外に出荷しています。
「農業は自然相手の仕事。気候次第で野菜の生育に支障が出ることもある。それによって計画通りに出荷ができなかったり、納得できる野菜が育たなかったりすると難しさを感じる」と言います。また、機械トラブルの際にすぐに対応できなかったり、計画通りに収穫ができなかったりすると自分の知識不足を痛感することもあるそうです。そんな時は、先輩でもある父親からアドバイスをもらいながら日々試行錯誤しているといいます。その結果、納得できる野菜ができた、収入につながったと実感できるとやりがいを感じるそうです。
また、「農業の良いところは自分で計画を立てて進められ、それが直接収入につながること。予想以上の収穫量になるとうれしい」と話します。

工夫と新たな挑戦

toumorokoshi

1 日に10時間ほど作業をする日もあるようで、「一般的に、農業は全て手作業で大変だと思われがち。でも最近はそうでもない。私の田畑では、直進アシスト機能を搭載した農業機械や、設定すれば自動で農薬や肥料などを散布できるドローンを導入し、効率よく作業ができるように工夫している。学生時代に取得したドローンや重機の資格が役に立っている」と話します。
また、小林さんの代から新たにトウモロコシの栽培を始めたそうです。「学生時代にトウモロコシについて学んだので、栽培してみようと思った。まだ規模は大きくないけれど、地元の方に食べてもらったり、インターネットで販売をしたりしている。6月初旬から収穫が始まるので頑張りたい」と話します。

これからの目標

「SNSを活用して、農業に関する情報発信に力を入れたい。消費者の手に届くまでの様子を発信し、より良い農産物を安心して食べてもらいたい」と今後の目標を話してくれました。
また、「自分の経験を基に、農業に興味がある人が農業に携わりやすい環境を作りたい」と農業に対する意気込みも聞くことができました。

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