【広報薩摩川内10月通常版】人のとなりに~U16陸上競技大会で110メートルハードルに出場する中学生の思いに寄り添う~

更新日:2025年09月17日

人のとなりにとは、文字通り、その人の隣にいて、思いに寄り添うことや人柄を表す言葉「人となり」をイメージしたコーナーで、人物や活動の紹介だけでなく、その人の思いにスポットを当てることを目的としています。

西手望倫さん
秋といえば、食欲の秋、芸術の秋、そしてスポーツの秋。
今回は、10月に開催される第56回U16陸上(ジュニアオリンピック陸上)の110メートル ハードル種目に県代表として出場する中学生の思いに寄り添う。

ハードルとの出会い

「小学2年生のときに、友達に誘ってもらったことがきっかけで陸上競技を始めた」と語るのは、川内南中学校3年生の西手望倫さん。もともと走ることが好きだったという西手さんは、小学4年生のとき所属するクラブチームのコーチの勧めでハードル競技に挑戦することに。
初めはうまく跳び越えられず、転倒して腕を骨折。記録も伸びず、ハードルが嫌いになりかけた時期もあったという。「怖いという気持ちよりも、悔しさの方が大きかった。走れなくても競技場には通い続け、筋力トレーニングなどできることを行った」と話し、諦めずに努力を重ねてきた。

積み重ねた強さ

陸上は、0.01秒の差で勝敗が決まる世界。その魅力について、「自分が練習した分だけ伸びること。自分次第で結果がタイムに出るのがすごく楽しい」と笑顔で話す。
西手さんは、レース後半で勝負する選手。スタートから1台目のハードルまでは8歩で飛ぶ選手が多いが、西手さんは7歩。そのため、スタートでの初速が他の選手よりも遅くなりがちだが、中盤以降で一気に加速するのが特徴。同世代のハードル選手の中でも珍しいタイプだという。後半の伸びが良くなったのも、これまで積み重ねてきた練習の成果で、「冬の練習で走った100メートル100本走は本当にきつかったけれど、今思えば、それが力に変わっている」と振り返る。

仲間の存在が力に

西手さんが所属する陸上部の仲間たち

きつい練習を何度も乗り越えられた理由は、仲間の存在。「幼い頃から仲の良い仲間たちと共に練習を重ね、互いに気持ちを高め合いながら日々努力を続けてきた。大会では、共に励まし合いながら練習してきた仲間と競うこともある。仲間であり、ライバルである存在と一緒に走ることで、刺激をもらうことができる。負けたときの悔しさが、次への原動力となる」と話す。
心に残っている大会は、中学1年生のときに出場した、県中学校陸上競技大会で初優勝したとき。伸び悩んでいた時期が続き、今までの努力が報われた気がして、喜びもひとしおだった。

夢に向かって走り、跳ぶ

大会のときの西手さん

10月17日から三重県で開催されるジュニアオリンピックに出場する西手さん。ハードルの高さは99.1センチメートル と、これまでの規格より7.7センチメートル も高い。「自己ベストを更新して、優勝したい。千葉県で箱根駅伝を目指して陸上を頑張っている兄とも約束した」と笑顔で話す。
陸上に打ち込む一方で、受験生でもある西手さん。将来の夢を尋ねると、「今の夢は警察官だが、陸上を教える体育教師にも憧れる。今まで出会った指導者に恵まれてきたので、憧れの気持ちがこの1年で芽生えた。そのためにもこれからも陸上に励み、オリンピックを目指せる選手になりたい」と未来への意気込みを語ってくれた。

この記事に関するお問い合わせ先

未来政策部 秘書広報課 企画総務・広聴広報グループ
〒895-8650 神田町3-22
電話番号:0996-23-5111 ファックス番号:0996-20-5570
メールでのお問い合わせ