川薩圏域CKD(慢性腎臓病)予防ネットワーク
CKD(慢性腎臓病)の重症化を予防するためには、健診等で腎臓の異常等が発見された患者を、かかりつけ医と腎臓診療医が連携して診療することが重要であることから、川薩圏域(薩摩川内市 さつま町)で統一的な連携が図れるように、CKD予防ネットワークを運用しています。
1.CKD(慢性腎臓病)とは
CKD(慢性腎臓病)は、自覚症状がほとんどないことから、自分には関係のない病気と思ってしまいがちです。CKD患者は、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患発症の危険性が極めて高いこと、その原因として、糖尿病や高血圧、動脈硬化といった生活習慣病が関連したものが多く、「新たな国民病」と考えられています。
CKDの定義
次の1. 2.のいずれか、または両方が3ヶ月以上持続した状態のことをいいます。
- 尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らかである。 特に、蛋白尿の存在が重要。
- 腎臓の働き(GFR:注釈)が1.73平方メートルにつき、1分あたり60ミリリットル 未満に低下している。
(注釈)GFR 糸球体ろ過量と言い、腎臓の機能を表す指標です。
参考文献:「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018」
2.CKD予防ネットワークの流れ
- 健診結果で、腎機能が紹介基準に該当する方に紹介シートを発行します。
- 紹介シートを持参し、CKD予防ネットワーク登録医(以下かかりつけ医)を受診します。
かかりつけ医は、再検査の結果、専門医への紹介基準に該当した者を腎臓診療医等へ紹介します。 - 腎臓診療医等は、必要な検査等をおこない、正確な腎機能を把握し、病気の診断及び、治療の方針の決定を行います。
- かかりつけ医は、腎臓診療医からの指示を受け、CKD診療を継続します。
3.CKD予防ネットワーク 「紹介基準」
次のいずれかに該当する場合
項目 | eGFR値(1.73平方メートルにつき、1分あたり)による紹介基準 | 蛋白尿による紹介基準 |
---|---|---|
区分 | (1) eGFR45ミリリットル未満 (40歳以上) | (4) 蛋白尿1+(A3) 以上 |
(2) eGFR60ミリリットル未満 (40歳未満) | (5) 血尿(1+以上)を伴う 蛋白尿±(A2) 以上 | |
(3) 3か月以内に30%以上のeGFRの低下 | (6) eGFR60ミリリットル未満の蛋白尿±(A2) 以上 |
( 「CKD病診連携マニュアル2018」に準拠して作成 )
(補足)eGFR 推算糸球体ろ過量:血清クレアチニン・年齢・性別により計算される。
医療機関の皆さまへ
川薩圏域CKD予防ネットワークの概要・様式等は下記のとおりです。
ダウンロードしてお使いください。
ダウンロード
川薩圏域CKD予防ネットワークの手引き (PDFファイル: 1.2MB)
様式1 紹介シート(CKD登録医→腎臓診療医) (Excelファイル: 28.9KB)
様式2 返信シート(腎臓診療医→CKD登録医) (Excelファイル: 22.6KB)
様式3 経過報告書(腎臓診療医→保険者) (Excelファイル: 16.2KB)
様式6 変更届(CKD登録医用) (Wordファイル: 20.2KB)
様式7 辞退届(CKD登録医用) (Wordファイル: 20.3KB)
様式10 変更届(腎臓診療医用) (Wordファイル: 18.9KB)
更新日:2023年05月19日